漢方について

1. 漢方と西洋薬の違い

西洋薬は主に単一成分から作られるため、主剤は1つであり、単一の原因による疾患に特に効果があり、病気への効き目が鋭く、効果も比較的早く現れるという特徴があります。
これに比して漢方は、主に生薬を複数配合し、数多くの成分からできているため複雑な病態に対応できるいう特徴があります。
このため、環境が影響している疾患、身体虚弱が原因の病態、慢性に経過して病態が複雑になっている状態、女性特有の更年期などの病態、多彩な症状の症候群では、漢方がより有効に働きます。

 

漢方と西洋薬の違い
西洋薬は主に単一成分から作られるため、主剤は1つであり、単一の原因による疾患に特に効果があり、病気への効き目が鋭く、効果も比較的早く現れるという特徴があります。
これに比して漢方は、主に生薬を複数配合し、数多くの成分からできているため複雑な病態に対応できるいう特徴があります。
このため、環境が影響している疾患、身体虚弱が原因の病態、慢性に経過して病態が複雑になっている状態、女性特有の更年期などの病態、多彩な症状の症候群では、漢方がより有効に働きます。

 

2. 漢方と生薬

西洋医薬のほとんどは、化学的に合成されたものです。
これに対して漢方薬は、数種から十数種の生薬を配合して作られます。
生薬自体は、天然物で、謂わば自然の中で人類が共生しているものです。
人類の歴史の中で見出された生薬は、数千種にのぼるといわれていますが、基本となる湯液、即効性を重視した散剤、持続性を重視した丸剤などに臨床応用されています。
日本では、漢方エキス剤が保険適応となっています。

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3. 漢方薬の種類

湯液とエキス剤

漢方薬の基本となる服用法は煎じ薬です。生薬を水で煎じ、抽出した湯液を服用します。
これに対してエキス剤があります。エキス剤とは生薬を煎じた薬液から成分を抽出し冷凍乾燥させたものです。
顆粒粉末またはカプセルなどがあります。煎じ薬はそれぞれの個人の『証』よってオーダーメイドで作られます。
エキス剤は加減ができませんので『証』に近いものを選択することになります。
煎じ薬は方剤を合わせて作る際に配合生薬が重複することがありませんが、エキス剤は二方以上重複して飲む場合は配合生薬が重複されて多量になる場合がありますので注意しましょう。

 

煎じ薬とエキス製剤の違い

煎じ薬とエキス製剤については、よく比較されるのですが、一概にどちらが良いとは言い切れません。
治療にあたって、どちらの薬を選ぶかということについては、治療が続けやすいほうがよいと思います。
例えば、忙しい日々を送る方にとっては、煎じ薬よりエキス製剤の方が便利でしょう。
古くから煎じ薬を調製する際に発生する香り、味にも薬効があるといわれているので、この作業を楽しんで行える方には煎じ薬がいいでしょう!(自分の『病気・心と身体』と向き合う時間なのです)
エキス製剤は、煎じ薬のように煮出す手間や時間が一切かかりません。
エキス製剤の特徴は、どこにでも携帯して服用ができる点です。
また品質も一定していることから医療機関で処方される諸漢方薬は主にエキス製剤が中心でそのほとんどに健康保険が適用されています。
煎じ薬とエキス製剤ではどのような違いがあるのでしょうか?

 

煎じ薬が必要なケース

厳密に証を合わせて処方しないと効果が得られない場合。
慢性や難治性の病気で、症状がこじれている場合や重症の場合で、生薬の種類や量を証に応じて加減しなければならない場合。(エキス剤では配合生薬の加減ができない)
癌やリウマチ、難病指定疾患などで、通常のエキス製剤で使用されている生薬成分では不十分で、その病気にあった生薬を加えたり、抜いたりすることが必要な場合。

以上のような場合は、面倒であっても「証」に合わせて厳密に生薬を調合し、煎じ薬として使用した方がよいでしょう。
「特に西洋医学に対して東洋医学に利点があるような病気な対しては、煎じ薬が必要な場合が多いものです。」

 

エキス剤の服用法

漢方薬は味や香りも薬効の一部なので湯呑み半分程度(約100mlくらい)の暑い白湯に溶かして通常温服します。
味や香りが苦手なら無理せず白湯でそのまま服用してください。

 

作用からみた漢方薬の種類

漢方薬はその作用から見ると余分なものを取り除く瀉剤、足りないものを補う補剤、中和解毒する和解剤の3種類に分けられます。
瀉剤は主として実証に用います。補剤は主として虚証に用いられます。
和解剤は、多くは柴胡を含む方剤で往来寒熱、胸脇苦満、口苦、発熱、食欲不振、めまいなどに対する処方です。

 

生薬の種類

生薬の原料は植物、動物、鉱物があります植物は生薬の中で種類が最も多く、花、葉、茎、根、果実、種子、樹皮などが使われます。動物では哺乳類や爬虫類、昆虫類などが使われますがその一部分だけを使う場合がほとんどです。特に虫類は、瘀血(血の巡りの悪くなった状態)に効果を発揮します。鉱物としては岩石や化石などが使われます。

 

4. 漢方薬と腸

腸は、テニスコートより少し狭い程度の表面積を有し、ヒトの常在微生物の80%、免疫細胞の70%、毛細血管の55%が存在している臓器です。
近年、自然免疫の研究が進み、腸が免疫にて重要な働きをしていることがわかってきました。
自然免疫は、外界から刺激に対する膜の情報処理機構の重要な機能で、さまざまな疾患で生じる炎症反応を制御しています。
その膜の人体最大なものが腸管粘膜ですから、腸がさまざまな疾患の炎症に関与していると考えられます。
免疫細胞の70%が腸管に存在するのもそのためと考えられます。
近年漢方に含まれる多糖体、リン脂質、ミネラルなどが腸管粘膜を介して免疫調整作用に関与したり、漢方生薬の植物繊維が腸内フローラに寄与したり、漢方生薬の桂皮が毛細血管の働きを活性化したりということが明らかになってきており、漢方とその効力の間に腸の働きが重要であることが解明されつつあります。
腸脳相関に関しても研究が進み、漢方薬が腸を介して脳に働きかけることも解明される日が近いと考えられます。

 

5. 漢方の飲み方

漢方薬を煎じる場合には基本的には土瓶、鍋などを使います。
鉄や銅製の鍋は使わないようにしましょう。
また水はミネラルウォーターなどでは硬水のものがありますので注意して避けるようにしましょう。水の量は600 CCから800 CC位にしましょう。
煎じる時間は30分から40分が適当です。(40~50分が多い)IHや電子レンジを使って煎じるのはなるべく避けた方が良いでしょう。
服用する時間は基本的には食間がベストですが、胃の調子が悪かったり食欲がなくなったりする場合は食後に服用されても構いません。
1日、2から3回に分けて服用しましょう。

 

6. 漢方と副作用

漢方薬は身体に優しく副作用も少ないというイメージがありますが、漢方薬も西洋薬と同様に毒性や薬剤に対する過敏症、アレルギーなどの副作用が出ることがあります。
元来漢方薬はを構成する生薬は上品、中品、下品に分類され、処方を構成する際の配合割合や組み合わせが規定されており副作用が起こりにくいように配慮がなされています。
それでも生薬に対する副作用が出ることがありますので注意しましょう。
また妊娠中は母体に影響するとされる生薬もありますので妊娠中の服用は注意が必要です。
また漢方薬と西洋薬を併用することにより現れる副作用もありますので西洋薬との同時服用にも注意が必要です。必要に応じて気軽にご相談下さい。